こんにちは、海野真理です。
今日は８月９日、長崎に原爆が投下された日です。
そして８月６日は広島に原爆が投下された日です。
私は広島県に生まれ、小さい時から当たり前のように原爆について、
戦争についてのお話を聞いて育ちました。
父から祖父の話を聞き、学校で学び、自分たちで調べ、
自分の中に知識と思いが根付いています。
どれだけ惨いことか、人間が人間でなくなる戦争が
どんなに恐ろしいものなのか、そして今の時代に生まれ、
そんなことを忘れて平和に過ごしていること、幸せでもあり、
ありがたいことでもあり、そしてまた怖いことでもあります。
忘れてはいけないこと、忘れてはいけない日です。
今日のメルマガは平和と音楽を一緒に考えてみたいと思います。
最近話題の音楽を題材にした作品をご紹介
目次
「被爆ピアノ」というピアノをご存じですか？
あなたは「被爆ピアノ」というピアノをご存じですか？
広島ではとてもよく耳にしますし、演奏会もたくさん行われています。
全国ではどうでしょうか？
「被爆ピアノ」というのは、その名前の通り原爆が投下された
広島にあって、建物が倒壊した下敷きになりながらも
今現在残っているピアノのことです。
自宅にあったアップライトや小学校にあったグランドピアノなど、
数台残っています。
ガラスの破片が刺さった痕が無数についているピアノもあり、
あらためて爆風のすざましさを痛感し、
胸がしめつけられる思いがします。
このピアノでコンサートを開こう
このピアノたちをよみがえらせよう、と活動されたのが
広島市内でピアノ調律師をしている矢川光則さんです。
『被爆したピアノの音色を多くの人に聞いてもらう事で、
平和を考えるきっかけづくりができないだろうか』
『このピアノでコンサートを開こう』
このような思いで『被爆ピアノ平和コンサート』を開催されました。
このコンサートは今、全国に広がりつつあり、これまでに
開かれたコンサートは200回をこえるそうです。
また、毎年８月６日には、広島平和記念資料館
（広島市・平和記念公園内）東館の広場で
『アオギリ平和コンサート』を開くようになりました。
この場所には、千田町のピアノと同じように原爆をのりこえ、
現在も青々した葉をしげらせているアオギリの木
（被爆アオギリ）があります。
平和を祈り、世界中からたくさんの人々が広島を訪れるこの日、
この場所でコンサートをする事を矢川さんは
今後も続けて行きたいと考えています。
『音楽は世界共通の言葉です。心をうるおすような被爆ピアノの音色を、
もっともっと多くの人に聞いてもらいたい』
矢川さんの夢はますますふくらみます。
絵本『ヒロシマのピアノ』
(指田和子・文 坪谷令子・絵 文研出版刊)より引用
「ノーベル平和賞コンサート」で被爆ピアノが演奏されました。
2017年オスロで開催された「ノーベル平和賞コンサート」で
被爆ピアノが演奏され、多くの方々の心にピアノの音色が響きました。
来年には映画化もされるそうです。
先ほど「忘れてはいけない」という話をしましたが、
こうして目に見えるもの、実際に触って聴いて、
まさに目の前に存在するものの持つ力というのは
凄いものがあると思います。
いくら言葉にしても伝わらない圧倒的な存在感で、
私たちに直接訴えてきます。
生々しい傷もそうです。
どれだけのことを耐えてきたのか、このピアノはどんな風景を
見てきたのか、そういったことを思わずにはいられません。
そして音楽の持つ力、これがとても大きいです！
私はこの平和コンサートは、鎮魂の思いと、今の私たちへの警鐘と、
そして平和を心から願う気持ちと、全てが込められていると思います。
人類の犯した最大の罪を反省し、後悔し、
「あやまちは二度とくり返しませぬから」の言葉の重みを
しっかり感じながら、被爆ピアノの演奏を聴いてほしいと思います。
♪私もピアノの音色が大好きだな。
♪音楽が平和の架け橋になるのって素敵だな。
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